2015年07月27日

テクニカル分析>第6章 自分のトレードルールを作る :複数のテクニカル指標を使った実践的なトレードルールサンプル①

■複数のテクニカル指標を利用した実践的なトレードルールサンプル①

ここでは複数のテクニカル指標を利用し、実際にトレードに使用する際の実践的なルールサンプルを紹介します。ルールは基本的に、現在動いている足の1本前の足のテクニカル指標を基準に判断していきます。現在動いている足は終値が確定していないため、終値を使って算出するテクニカル指標が変動を続けており、判断するには不十分だからです。

 

①  長期MAでトレンドの方向を確認し、MACDでエントリーする順張り(トレンドフォロー)トレード

【テクニカル指標】

長期MA  :200日単純移動平均線

MACD     :12日EMA、26日EMA、シグナル平均期間9日

【時間軸】

日足

【環境認識】

アップトレンドは買い限定 :1本前の終値>長期MAの時、

買いのみエントリー

ダウントレンドは売り限定 :1本前の終値<長期MAの時、

売りのみエントリー

【エントリー】

買い:2本前のMACD≦シグナルで、かつ、1本前のMACD>シグナルの時、

買いエントリー

売り:2本前のMACD≧シグナルで、かつ、1本前のMACD<シグナルの時、

売りエントリー

【エグジット】

買い:2本前のMACD≧シグナルで、かつ、1本前のMACD<シグナルの時、

エグジット

売り:2本前のMACD≦シグナルで、かつ、1本前のMACD>シグナルの時、

エグジット

【損切り】

買い:直近安値=エントリーから遡り、前回MACDとシグナルのクロスまでの最安値-1pips

売り:直近高値=エントリーから遡り、前回MACDとシグナルのクロスまでの最高値+1pips

【サイズ】

損切りとなった時に、損失額が資金の1%以内となる通貨数

投資家の鏡の画像

FXCMJAPAN マーケットスコープ EURUSD日足 2007/7/31-2007/10/17  MA(200)、MACD(12,26,9)

 このルールでは、長期(200日)移動平均線と終値の関係を見ることでトレンドの環境認識を行っています。アップトレンド環境下では買いトレードを、ダウントレード環境下では売りトレードを行い、トレンドの方向に沿って利益を上げる確率を高くしようとしています。これは第1章や第2章で紹介した「価格の動きが継続することで利益を上げる順張り(トレンドフォロー)のトレード」であることが分かります。

 

次に、MACDとシグナル線のクロスを売買サインとして使い、エントリーとエグジットのタイミングを計ります。MACDという指標の特徴は

  1. 非常にシンプルで見やすく、分かりやすい
  2. 短期の移動平均線と比べると、その感応度が低くゆっくりと転換するので、中長期のトレンド発生時に利益を上げやすい

というものがあります。

 

これらの特徴を知った上で、MACDとシグナル線のクロスを売買サインとして採用すると、「自分のトレードは中長期のトレンドが発生すると利益を上げやすいが、保ち合い相場等ではドローダウンになることがある」というように、自分のトレードのメリットとデメリットを深く理解し、より効果的にトレードを継続することが可能になります。

 

このルールでは、損切りポイントをエントリーポイント直前の安値(買いトレードの場合)や高値(売りトレードの場合)に設定しています。これは、このトレードルールが順張り(トレンドフォロー)の手法であり、トレンドの発生や継続がそのトレードの優位性となりますので、トレンドが転換する(優位性が破綻する)ポイントを損切りポイントとして設定しているのです。

 

また、上記の損切りポイントにおいて損失が確定された際に、投資資金全体の1%の資金だけが失われるような売買サイズを算出し、資金管理も行っています。これが、第2章で紹介したトレードルールの考え方に即して、第4章で紹介したテクニカル指標を採用して作ったトレードルールのサンプルです。

 

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(ライター:104m)