2014年12月22日

第2章 トレードルールを作ることが利益を上げる秘訣:あなたの利益を左右する2つの数字

human hand and computer keyboard as symbol of high technology

■あなたの利益を左右する2つの数字

あなたはこれからFXトレードにおいて利益を上げていこうとしていますが、具体的にどうすれば利益を上げていくことができるか分かっていますか? それは、米ドルやユーロ、豪ドルの方向性に対する予想の技術に磨きをかけていくことで達成されるでしょうか。もしそう考えているとすれば、それだけではまだまだ不十分です。FXトレードで利益を上げていくためには、大切な前提があります。つまり、損失よりも利益を大きくする、ということです。

 

「何を当たり前のことを」と思われるかもしれませんが、前章でも紹介したように、私たち投資家はトレードを始めた瞬間から、「とにかく損をしたくない」と思うようになり、この時点で損失を全く無視する状態が始まってしまうのです。こんな状態では、損失より利益を大きくするという考え方は成立しません。「損失をゼロにしたい」という思いは、「損失の存在を認めた上で、利益よりも小さくしたい」という思いとは、全く別の意味を持ちます。

 

投資で利益を上げていくということは、投資資金をゼロにすることなく管理し、一定期間の損失を上回る利益を上げていくことに過ぎないのです。まずはシンプルに、自分が利益を上げるということが何を意味するのか、理解してください。

 

「損失より利益を大きくする」という大前提の考え方を、まずは確認していただきました。トレードルールを作ることで過去検証が可能になり、過去検証を行うことによってそのルールが持つ潜在的な収益の可能性を知ることができます。過去検証で確認したデータ数字はあなたのFXトレードの利益を左右しますので、ここではそのデータ数字を紹介し、考え方を解説します。

 

1. 総損益・・・トレード期間中のトータルの利益とトータルの損失を全て合計したもの(私たち投資家は、この総損益をプラスに傾けるべく投資を行っています)
2. 総利益・・・トレード期間中の利益の合計
3. 総損失・・・トレード期間中の損失の合計
4. 総トレード回数・・・トレード期間中の全てのトレード回数
5. 利益トレード回数・・・トレード期間中の利益トレード回数
6. 損失トレード回数・・・トレード期間中の損失トレード回数
7. 勝率・・・利益トレード回数/総トレード回数(全てのトレードのうち、何回の利益トレードがあったかを確認します)
8. 平均利益・・・総利益/利益トレード回数 1回の利益トレードあたりの平均の利益額
9. 平均損失・・・総損失/損失トレード回数 1回の損失トレードあたりの平均の損失額
10. ペイオフレシオ・・・平均利益/平均損失 平均利益と平均損失の比率
11. プロフィットファクター・・・総利益/総損失 総利益と総損失の比率

 

以上11の数字が、自分自身のトレードを確認するために必要な数字です。トレードルールを作り、一貫した方針や目的で売買を行うようになれば、自ずとそれらの売買は同じような傾向を持つものになります。これらの数字を確認することで将来的な損益の可能性を知ることができ、非常に有効です。実際のトレードにおいてもこれらの数字を過去検証で確認し、トレード履歴を付けながら管理していくため、別添表1のような集計表を使って常に自分のトレードの状態を確認します。

図_20141223

11の数字の中でも特に重要なものを取り上げて解説しましょう。まず自分のトレードの傾向を見る上で、7の勝率が重要です。勝率とは、全体のトレードのうち、どれくらいの割合で利益を上げることができるかを意味していますので、トレードを開始する前に心の準備を行うことができます。また、たとえ損切りを行ったとしても、自分自身の勝率を把握していれば、その損切りに対する評価や理解も可能です。

 

勝率とともに大切な数字が、10のペイオフレシオ(平均利益/平均損失)です。これはそのものズバリで、平均利益と平均損失の比率であり、自分のトレードが利益の大きいトレードなのか、それとも損失の大きいトレードなのかを確認することができます。損失の大きいトレードなんか意味がない、と思われるかもしれませんが、決してそんなことはありません。例えば、スキャルピングや短期的な価格の行き過ぎ(オーバーシュート)を狙うような逆張りのトレードにおいては、非常に高い勝率(例えば80%以上)を確保できれば、1回の損失が大きくなったとしても、それを上回るだけの小さな利益の重複で、トータルの損益をプラスに傾けていくことができるのです。

 

このように、トレードスタイルには大きく分けて2つのタイプがあります。

 

1. 勝率が高く利益の値幅が小さいトレード(ペイオフレシオが小さい)
2. 勝率は低いが利益の値幅が大きいトレード(ペイオフレシオが大きい)

 

FXトレードで利益を上げていくためには、自分自身のトレードを上記2つのどちらかにしていく必要があります。しかし多くの個人投資家は、ついつい勝率が高く利益の値幅も大きいという魔法のようなトレードを求め、実際には勝率が低く損失の値幅が大きいトレードを繰り返してしまい、損をしてしまうのです。

 

一般的な傾向として、上記1のような、値幅は小さいけれど勝率(利益トレード回数)で利益を重ねていくタイプのトレードは短期的なトレードとなります。それに対し、2のような、勝率は低いけれども1回の利益の値幅で大きく利益を重ねていくトレードは中長期的なトレードとなります。利益を上げるトレードにはきちんと意味があるのです。その意味を理解した上で、自分がどのようなトレードを目指しているかを確認し、身につけてください。

 

勝率とペイオフレシオの関係を理解した上で、上記の2つのトレードを行うことができるようになれば、最も大切な数字である11のプロフィットファクターが利益の傾向を示すようになります。プロフィットファクターとは、総損失に対する総利益の割合であり、私たちは常に、総利益が総損失を上回るトレードを目指します。つまり、プロフィットファクターが1以上であることを目指しているのです。投資家にとって最初のゴールであると同時に最終のゴールでもあるプロフィットファクター1以上という姿は、勝率とペイオフレシオを確認し、調整することで達成できるのです。それを達成することが私たちのゴールなのですから、トレードルールを作り、過去検証を行い、それに則ってトレードを行うことは、ゴールにたどり着くために必要な道だと理解してください。

 

あなたのトレードの勝率を知り、ペイオフレシオを知り、プロフィットファクター1以上の投資家を目指しましょう。この本で紹介するテクニカル分析は、利益の可能性を事前に確認することのできるルールを作るために非常に有効です。次の章からは、実際のテクニカル分析について解説していきます。

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(ライター:104m)