2015年02月09日

第4章 テクニカル分析実践:価格のパターンを利用する方法

②価格のパターンを利用する方法

■チャートパターン

●チャートパターンの種類と方向性、目標価格

過去のチャートを振り返ると、ローソク足が相場の場面ごとに特徴的なパターンを繰り返していることに気づきます。この「チャートパターン」を意識することにより、相場の状況や方向性のヒントが得られることが多くあります。実際にチャートパターンが示唆する通りに相場が動くことは多く、これらのパターンを的確に認識することができれば、今後の上昇や下落について、ある程度の見通しを立てられるようになります。

「チャートパターン」はパターンが出現した後の方向性により大きく2種類に分けられますので、それぞれ紹介していきます。

 

『継続パターン(コンティニュエーションパターン)』

継続パターンは、パターン出現後、それまでのトレンドと同じ方向に値動きが起こることが多いです。レンジ(レクタングル)、三角もちあい(トライアングル、ペナント)、フラッグなどがあります。

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『反転パターン(リバーサルパターン)』

反転パターンは、パターン出現後、それまでのトレンドと反対方向に値動きが起こることが多いです。ダブルトップ(ダブルボトム)、ヘッドアンドショルダー(逆ヘッドアンドショルダー)などがあります。

グラフィックス2

 

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「レンジ(レクタングル)」

レンジは、一定の値幅で横方向に推移している状況を言います。もち合い、レクタングル、ボックスとも呼ばれ、継続パターンに分類されます。

パターン出現後の目標価格は、レンジ幅をブレイクアウトした価格に足したり引いたりした価格になります。

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「三角もち合い(トライアングル、ペナント)」

三角もち合いはレンジの上限下限のラインの幅がしだいに狭くなり、2本のラインで三角形を形づくる状況を指します。トライアングルとも呼ばれ、継続パターンに分類されます。

三角もち合いはアセンディングトライアングル(上昇三角形型)、ディセンディングトライアングル(下降三角形型)、シンメトリカルトライアングル(対称三角形型)の3種類に分けられます。なお、いわゆるペナントとシンメトリカルトライアングルは同じ形ですが、一般的にペナントの方がサイズの小さいものを指すことが多いようです。

・アセンディングトライアングル(上昇三角形型)

アセンディングトライアングルは、三角形の上辺が水平で下辺が上昇しているタイプです。通常、このパターンが出現した後は、価格は上昇することが多いです。

パターン出現後の目標価格は、三角形の底辺部分の値幅をブレイクアウトした価格に足した価格になります。

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・ディセンディングトライアングル(下降三角形型)

ディセンディングトライアングルは、三角形の下辺が水平で上辺が下降しているタイプです。通常、このパターンが出現した後は、価格は下落することが多いです。

パターン出現後の目標価格は、三角形の底辺部分の値幅をブレイクアウトした価格から引いた価格になります。

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・シンメトリカルトライアングル(対称三角形型)

シンメトリカルトライアングルは、三角形の上辺と下辺の長さが同じで二等辺三角形状になっているタイプです。アセンディングトライアングル、ディセンディングトライアングルとは異なり、アップトレンド、ダウントレンドの両方で出現し、パターン出現後は、それまでのトレンドと同じ方向に価格が動くことが多いです。

パターン出現後の目標価格は、三角形の底辺部分の値幅をブレイクアウトした価格から足したり引いたりした価格になります。

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「フラッグ」

フラッグはトレンド発生後、それまでのトレンドとは逆の傾きを持つ2本の平行なトレンドラインが引ける状況を言います。継続パターンに分類されます。

パターン出現後の目標価格は、フラッグの値幅をブレイクアウトした価格に足したり引いたりした価格になります。

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「ダブルトップ、ダブルボトム」

ダブルトップは、トレンドの終盤で2つのピークを持つ状況を言います。ダブルボトムは、トレンドの終盤で2つのボトムを持つ状況を言います。ダブルトップ、ダブルボトムとも、反転パターンに分類されます。

パターン出現後の目標価格は、2つのトップ(ボトム)とネックラインまでの値幅を、ネックラインをブレイクアウトした価格に足したり引いたりした価格になります。

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「ヘッドアンドショルダー、逆ヘッドアンドショルダー」

ヘッドアンドショルダーは、トレンドの終盤で1つの突出したピーク(ヘッド)と、その左右に1つずつ同じくらいの高さのピーク(ショルダー)を持つ状況を言います。逆ヘッドアンドショルダーは、トレンドの終盤で1つの突出したボトムと、その左右に1つずつ同じくらいの高さのボトムを持つ状況を言います。ヘッドアンドショルダー、逆ヘッドアンドショルダーとも、反転パターンに分類されます。

パターン出現後の目標価格は、ヘッド部分のトップ(ボトム)とネックラインまでの値幅を、ネックラインをブレイクアウトした価格に足したり引いたりした価格になります。

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●チャートパターンのその他の見方

ここまでチャートパターンの種類とその方向性、それぞれのパターンをブレイクアウトした後の目標価格を紹介しました。続いて、チャートパターンのその他の見方を紹介します。

①継続パターンはパターンの完成までに6回ラインで反転することが多い

レンジ(レクタングル)、三角もち合い、フラッグは継続パターンに分類されますが、パターンの完成までにトレンドラインで6回反転し、7回目のトライでブレイクアウトすることが多いです。

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②三角もち合いのブレイクアウトは2分の1から4分の3の間で起こることが多い

三角もち合いのブレイクアウトの位置は、三角形の底辺から頂点までの高さの2分の1から4分の3の間で起こることが多いです。

 

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③反転パターンはネックラインをブレイクアウトして初めて完成する

ダブルトップ、ヘッドアンドショルダーは反転パターンに分類されますが、ネックラインをブレイクアウトするまでは継続パターン(三角もち合い等)になる可能性があります。このため、ネックラインをブレイクアウトする前に反転パターンになることを予想してポジションをとっても、利益になる可能性は低いです。

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●チャートパターンの使い方

ここまでチャートパターンの見方を紹介してきましたが、ここでは実践的な使い方を紹介します。

 

①継続パターン完成によるトレンドの継続を想定した売買(環境認識&売買サインとしてのチャートパターンの活用)

トレンド発生後に継続パターンが出現した場合、それまでのトレンドと同じ方向にトレンドが継続することが予想されます。売買ポイントは、アップトレンド後の継続パターンなら、トレンドラインを明確にブレイクアウトした時と、その後再びライン近くに戻ってきた時に買います。ダウントレンド後の継続パターンなら、トレンドラインを明確にブレイクアウトした時と、その後再びライン近くに戻ってきた時に売ります。利食いはパターンによる目標価格を目安に行います。

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②反転パターン完成によるトレンドの転換を想定した売買(環境認識&売買サインとしてのチャートパターンの活用)

トレンド発生後に反転パターンが出現した場合、それまでのトレンドと反対方向にトレンドが転換することが予想されます。売買ポイントは、アップトレンド後の反転パターンなら、ネックラインを明確にブレイクアウトした時と、その後再びライン近くに戻ってきた時に売ります。ダウントレンド後の反転パターンなら、ネックラインを明確にブレイクアウトした時と、その後再びライン近くに戻ってきた時に買います。利食いはパターンによる目標価格を目安に行います。

 

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③継続パターン形成中に完成後の値動きを想定した売買(環境認識&売買サインとしてのチャートパターンの活用)

トレンド発生後に継続パターンが出現した場合、それまでのトレンドと同じ方向にトレンドが継続することが予想されます。継続パターンは6回ラインで反発し7回目のトライでブレイクアウトすることが多く、また、三角もち合いのブレイクアウトは三角形の底辺から頂点までの高さの2分の1から4分の3の間で起こることが多いです。この「6回反発」、「三角形の高さの2分の1から4分の3」のどちらかを満たしている場合は、近いうちにブレイクアウトすることが期待できます。

売買ポイントは、アップトレンド後の継続パターンなら、「6回反発」、「三角形の高さの2分の1から4分の3」のどちらかでブレイクアウトが起きると予想できる状況で、価格が下辺のトレンドライン近くに来たときに買います。逆に、ダウントレンド後の継続パターンなら、価格が上辺トレンドライン近くに近づいたときに売ります。利食いはパターンによる目標価格を目安に行います。

グラフィックス15

 

 チャートパターンとは、その名前が示す通り単純なパターン認識ですので、より詳細にそのパターンを定義したり、あるいは他の指標や環境を加味して複合的に使うことで、より利益の確率を高めることができます。またチャートパターンの形成やその後の値動きにも、投資家の集団心理が如実に関わっており、それを理解することで、より有効にチャートパターンを利用することができます。表面的な理解に留まることなく、その有効性を追求してみてください。

(チャート出所:FXCMジャパン証券株式会社 Trading Station)

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(ライター:104m)