2015年06月15日

6月10日のニュース:逆行高が示す先高観

日本経済新聞2015年6月10日16面記事より
逆行高が示す先高観
円安効果期待なお強く

 

日経平均株価は9日、前日比360円安の2万0096円と大幅に下落し、2万円割れも視野に入ってきた。主因は米利上げ観測を背景とした新興国市場の動揺。しかし、円安が追い風になりそうな一部の銘柄などは逆行高し、投資家たちの心は折れていないようだ。(日本経済新聞より)

 

日経平均株価が大きく続落した9日、その中でも一部の銘柄は、堅調に推移しており、その多くが保守的な想定為替レートにあると報じられています。住友化や資生堂は1ドル=115円、協和キリンは109円と、足元の米ドル/円レートが124円台で推移していることを考えると、確かに保守的な為替見通しといえ、このまま為替レートが円安傾向を続ければ、収益見通しが上振れする可能性があります。

 

また足元の実績として、現時点で逆行高を演じている銘柄の多くが堅めな想定レートを採用していることを考えると、それらの銘柄を物色する投資家の気持ちも、理解できないわけではありません。しかし、この見通しや売買判断には、
いくつかの不確定要素を含んでいます。まずは、為替レートの見通しですが、これに関しては、他の企業に比べて保守的・堅めということであり、今後一年を通しての為替レートの想定という意味から考えれば、いずれの企業にとっても不確定要素になります。

 

もう1つは、企業の収益は、為替レートだけに左右されるものではなく、売上げやコスト、その他諸々の要因により決定されるものであり、その点を見落として、想定為替レートのみに注目することも、的外れといえます。
想定為替レートは、今期収益を左右する1つの要素に過ぎず、またそれぞれの要素は、複雑に絡み合いながら、時として投資家の理解を超えた値動きさえ形成することを視野に入れた上で、条件として評価するべきでしょう。
同日の日経新聞には、アジアの株安およびリスク回避の動きが報じられており、これに対する逆行高という報道ですが、最終的に株価指数や個別株価がどのように動くのかを経時的に観察することで、逆行高が投資家にとって利益をもたらすものなのか、それとも不利益を生じさせるものかが判明します。少なくとも、何らかの条件を評価し、資金をリスクに投じる投資家は、その判断理由と、その後の対応基準を持っていなければ、一時的な株価の現象は利益へと結びつかないことを忘れてはいけません。

 

4005:住友化学 日足チャート 2015年6月10日

150610住友化学日足

4911:資生堂 日足チャート 2015年6月10日

150610資生堂日足

4151:協和キリン 日足チャート 2015年6月10日

150610協和キリン日足

チャート出所:「株の達人」 (株)ストック・データバンク

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(ライター:104m)