2014年12月01日

第10回 リスク:リスクの語源と定義

Businessman Searching Candidate With Magnifier

「投資にはリスクがつきものだ」といわれる。しかし、真にこの意味を理解している個人投資家は少ない。リスクとは何だろうか。その語源・定義について調べてみたい。

 

リスクの語源には様々な説がある。イタリア語で「勇気をもって試みる」という「risicare」や、スペイン語の「切り立った険しい岩礁」を意味する「risco」、アラビア語で「今日の糧を得る、明日の糧」といった意味の「risq」である。それぞれの意味は微妙に違うものの、共通するエッセンスもあり、全ての言葉を総合すると、リスクとは「目的を持って厳しい状況に身を置く」、あるいは「その環境」を意味していることが分かる。

 

経済用語において、リスクは「不確実性」と定義され、プラスにもマイナスにもなる要素がある。私たちが一般的にイメージする「危険・危機」はマイナスの側面のみを捉えられていて、本来の意味とは少し違う使われ方をしている。日本の投資家自身がリスクを正しく理解する必要がある。

 

リスクをとらなければ、大きなリターンを得ることはできないとよく言われている。より不安定・不確実で困難な状況にチャレンジしてこそ、成功した時に得られる成果は大きい。しかし、死に直面するほどのリスクはとるべきではない。投資でいえば資金すべてを失うような取引をしてはいけない。再出動できてこそ、生き残っているという証になる。相場の格言「満額張るな」とはそういう意味である。

 

そこで問題になるのは、投資家自身がリターンを求める上で、どこまでリスクを許容できるか、という点だ。これには決まった答えがない。どれだけ不安定で不確実、困難な状況を乗り越えられるかは、投資家個々人の置かれた環境や経験、タイミングにより異なる。大切なことは、その不安定・不確実な状態を、できる限り具体的・定量的に決め、投資家自身が受け容れられるものかを客観的に判断することである。リスクを決め、それを乗り越えてこそ初めて投資が成立する。

(FX攻略.com2013年9月号掲載)

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(ライター:104m)