2014年12月08日

第11回 リスク:リスクを決める

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投資家にとってリスクとは、資金の増減の可能性である。リスクとは、損失の可能性と思いがちであるが、実際にはその裏返しに、利益の可能性でもある。単純に1万円の資金を市場に投じることと、1,000万円の資金を投じることを比較すれば、後者には1,000倍の変動があるので、損失の可能性も利益の可能性も1,000倍になる。このことから、ハイリスク/ハイリターンという投資の原則が理解できる。

 

問題は、自分にとって適切なリスクを、どのようにして決めるかということだ。短期に大きい利益を望む投資家は、より大きいリスクを負わなければならない。しかし、いたずらにリスクを負っても、成功する確率は低い。これは行うべきではない。多くの投資家は、リスクの存在を明確にすることなく、あるいは意識することなく投資に臨む。本人が許容できないリスクで投資を始めたとすれば、成功確率は低い。日本中の多くの個人投資家がその状態にあると言っても過言ではない。

 

この話を人生に置き換えてほしい。人生における最大のリスクは死である。人生はリスクに溢れている。人は簡単に死ぬが、そう簡単には死なない。だから生命保険が成り立っている。事故や病気が、いつ我が身に降りかかるかは分からない。リスクを意識していなければ、その状況に陥った時、致命傷となる場合もある。一方、毎日の生活の中で、リスクの存在を意識し管理していたらどうだろう? 定期的に健康診断を受ける人はガンを早期に発見できる。受けずに進行して手遅れという話もよくある話だ。つまり、リスクに目を向けているか、いないかによって、生存確率が変わるのだ。

リスクは、安定・成功した状態で最大となる。人は、ことがうまく運んでいるときに、真逆の状態を予測し準備することができない生き物だ。振り子のように大きくプラスに振れているものが、同じ分だけマイナスになると、感じるダメージは深刻なものになる。安定・成功している時にこそ、リスクを意識しなければならない。

投資における死は資金を全て失うことである。この可能性を排除する具体的な試みこそが、リスクを管理することなのである。それは市場や値動きに関する知識や理解を深めること、また具体的に自分自身の資金を管理することである。まずは、リスクを理解し、いつもそれに目を向けるのが重要だ。

(FX攻略.com2013年9月号掲載)

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(ライター:104m)