2015年04月28日

第31回 投資を楽しむ:投資は楽しいのか?

私たち投資家は、利益を上げるために投資を行なっている。一時的な目的は、利益を上げることだが、その先に何を求めているのかは人それぞれである。それでは、投資は楽しいのか? それとも楽しくないのか?

「自然は人類を苦痛と快楽という二人の主権者の支配のもとにおいてきた」という功利主義(最大幸福または至福の原理)の提唱者ベンサムは、その行為が、その人の幸福を増大させるように見えるのか、それとも減少させるように見えるのかによって、是認、もしくは否認されると、著書「道徳および立法の諸原理序説」の中で書いている。

 

投資においては、利益という結果が投資家の幸福を増大させ、損失という結果が幸福を減少させる。しかし、これは一時的な現象に過ぎない。1回の売買ごとの結果は、長期的な視点で見ると1つのパーツである。むしろ長期的な結果がその投資家の幸福を増大させるものであれば、個々の売買の苦痛は、問題ではなくなる。しかし多くの個人投資家は、個々の売買の結果に心を奪われ、短絡的な快楽を追い求めようとする。その結果、苦痛である含み損から逃げようとすることで、その含み損はコントロール不能な状態まで肥大化し、最終的に壊滅状態に追い込まれる。初めは小さくて簡単にコントロールできていた損失という苦痛が、最後にはその投資家を支配してしまう。ベンサム的な発想でいうと、苦痛を結果としてしまうそのような行為は否認されるべきものなのである。そう考えると、投資家が長期的な視点に立って、利益を上げられる状態になれば、投資は楽しいものとなる。成功を目指すのであれば、そのプロセスである投資活動は楽しくなくてはならないのだ。

(FX攻略.com 2014年4月号掲載)

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(ライター:104m)