2015年01月20日

欲望と幻想の市場 伝説の投機王リバモア エドウィン・ルフェーブル

51CA8F1QX2L

欲望と幻想の市場 伝説の投機王リバモア エドウィン・ルフェーブル

東洋経済新報社

 

株式、為替、商品、全ての市場

初心者、初級、中級、上級者、全ての投資家向き

 

今から100年以上前に活躍した、「伝説の投機王」と呼ばれる、ジェシー・リバモアを描いた小説。古今東西、スーパートレーダーたちが、必ず読むべき本として推薦するのが、本書であり、またリバモアである。

 

15歳の時から株式の取引を開始し、20代で大成功を収めるが、何回かに亘り全てを失い破産するが、その度ごとに見事な復活を遂げる。100年以上前の株式市場、商品先物市場での取引の様子が描かれているが、時代背景こそ当時の様子を回想させるものの、トレードの様子は、そのまま現在の市場の様子を覗いているような錯覚を起こし、100年前も現在も、投機(トレード)の本質が変わらないことを肌で感じることができ、より市場への理解が深まる。冒頭のくだりの中に、リバモア自身の次のような言葉が登場することで、読者は一気に物語に引き込まれ、市場への理解が深まる。

 

「若い頃に得たもう1つの教訓は、ウォール街では目新しいことは何もない、ということだ。投機という行為がはるか昔から行われていたことを考えれば、当然でもあろう。今日相場で起こっていることは、かつて起こったことであり、将来再び起こるであろうことなのだ。」

 

私自身、「100年前の相場と現在の相場、そして100年後の相場は同じ」だと思い、それを口にしてきたが、ジェシー・リバモアが100年前に同じことを言っていた。つまり、相場はいつも同じなのだ。

 

リバモアはまさしく天才であり、ある意味で他のトレーダーの追随を許さない。本書の逸話の全てがそれを物語っており、投機を巡る物語としても非常に楽しみながら読み進めることができる。

 

株式市場におけるティッカー・テープ(株価情報を伝える紙テープ)から情報を読み取るテープリーディングによる売買の様子は、価格の動きのみを情報として捉えて売買する様が分かり、非常に勉強になり、また興味深い。

 

100年前に、何度も数百万ドル以上の資産を築き上げた稀代の天才であるリバモアでさえ、実に単純で愚かな行為をきっかけに破産をする様子が描かれており、この点で私たち個人投資家の塵にも等しいうぬぼれや虚栄心はご法度であることが分かる。彼は、相場を始めて十数年経ったある時、他人の言うなりになって取引をした。しかも、それまでの自分の相場観を曲げて、それまでの「綿花の売り」を「買い」に転じてしまう。人のいうなりに取引し、加えて損切りをせず、そしてナンピンを続ける。最終的には、この綿花の買い玉を全て投げ、手持ちの資金を大幅に減らす。そして、この後、借金地獄が始まる。

 

このくだりだけを読んでも、多くのことを学ぶことができる。この本は、そんな物語に溢れており、多くのトップトレーダーが推薦する理由が分かる。他の投資書籍とは、一線を画する本なので、ぜひ読んで欲しい。

Bookmark this on Google Bookmarks
Bookmark this on Livedoor Clip
LINEで送る
Pocket

(ライター:104m)