2014年11月03日

FXチャートリーディングマスターブック

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FXチャートリーディングマスターブック 著者:井上 義教
監修:株式会社オスピス ダイヤモンド社 定価 本体2800円+税
FX市場 初心者、初級者、中級者向け

 

大和銀行(現りそな銀行)にて為替・債券のチーフディーラーだった井上 義教氏による、著者自身が提唱する、チャートリーディング=いろいろなチャートを見て、少し先のチャートを予想するに対する解説書。

 

この書籍では、チャートリーディングに用いる5個のテクニカル指標、ローソク足、移動平均線、MACD、ストキャスティクス、ボリンジャーバンドについて、それぞれに1つの章を割き十分な解説を行っている。現在発売されているFX専門書の多くが、テクニカル指標を軽く解説する程度の傾向であるのに対して、本書はそれぞれのテクニカル指標の成り立ち、見方、考え方、使い方などを丁寧かつ具体的に解説しており、テクニカル指標およびテクニカル分析の一段深いにつながると思われる。

 

移動平均線の章に、「移動平均線は、その期間のマーケット全体の売りと買いの平均コストを表している」という解説があり、移動平均線とマーケットのバランスを端的に表した解説といえる。

 

ストキャスティクスの章には、「ストキャスティクスのチャートを見ると、%Kという動きの速い線と、%Dという動きの遅い線の2種類の線があることが分かります。これら2本の線では、どちらがより重要でしょうか?これは、実は動きの遅い%Dの方が重要とされています。どちらか迷ったら、とにかく「遅い方」に注目するようにしてください。」という解説があり、具体的かつ実践的なアドバイスが続く。

 

個人投資家の多くは、テクニカル指標を浅く聞きかじった程度で、理解し、使える錯覚を起こすが、それは全くの誤解であり、テクニカル分析を用いトレードで利益を上げるためには、深い理解の上に使用する必要がある。その意味において、本書は上記5個のテクニカル指標が比較的丁寧に解説されているので、じっくり意味を理解し、使用法を学ぶことができる良書といえる。マネジメントの章にも興味深いポジションやリスクのコントロールを学ぶことができる。ただし、他の多くの書籍同様、個人投資家に必要な具体的なポジションの算出方法およびリスクの管理方法の記述はなく、この点は、読者である個人投資家は、他に独学を要する。一度読んだ程度で著者の伝える内容が伝わることはないので、何度も読み返して、テクニカル分析そしてチャートリーディングを身につけてほしいと思う。

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■目次
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はじめに なぜ個人投資家はFXで勝てないのか?

第1章 マーケットに勝つために必要不可欠なメソッド
チャートリーディングの基本を知ろう!

1-1 過去~現在のチャートから将来の値動きを予想する それが「チャートリーディング」
1-2 チャートリーディングならトレードの失敗を引き起こす“人間的な部分”を排除できる
1-3 トレードをする際にファンダメンタルズ分析は必要なのだろうか?
Column 相場の神様
1-4 チャートリーディングではテクニカル分析を総合的に利用する
Column チャートリーディングは「医者の診断」
1-5 チャートリーディングに用いるテクニカル指標はポピュラーなものばかり
1-6 5つのテクニカル指標にはそれぞれの得意な場面と不得意な場面がある

第2章 知っているようで意外と知らない
ローソク足は相場を知る最強のツールだ!
2-1 勝っているプロはローソク足の形状そのものに注目している
2-2 陰線と陽線ではどちらが多いのか それが分かれば相場が分かる!
2-3 それまで動きと比べて大きな実体線が出てきたら相場の流れが変わる!
2-4 マーケットの“抵抗”を示すヒゲの長さも大切なポイントだ!
2-5 売りと買いの拮抗状態を示すトンボやトウバが出たらトレンドは終了?
2-6 ダブルトップやトリプルボトムなどローソク足の組み合わせには有効性が見出せない
2-7 チャートリーディングでは日足のチャートを最も重視すべき
Column FXのチャートには「窓」が発生しにくい

第3章 勝っているプロの必須ツール
移動平均線の意味を探ってみよう!
3-1 プロが注目する移動平均線で本当に分かること
3-2 移動平均線の理解のためにマーケットがなぜ動くのかを考えてみよう
3-3 マーケット全体の平均コストを表すから移動平均線が重要なのだ
3-4 勝ち組投資家が実行している移動平均線を用いた有利なトレード戦略
3-5 移動平均線の向きの変化をしっかり確認できればトレンドの発生が分かる
3-6 長期の移動平均線を使った相場観の組み立て方を考えてみよう
3-7 直近の動きに影響されにくい移動平均線の長所は短所にもなる
3-8 短期・中期・長期の移動平均線を使った効果的なトレード戦略
Column この本の著者はどんな移動平均線を使っているか

第4章 移動平均線の進化形

MACDの効果的な使い方をマスターしよう!
4-1 勝ち組投資家はMACDのこんなところに注目している
Column ご参考までに・・・・・MACDの計算法
4-2 MACDなら売買サインの見分け方は実はとってもカンタン!
4-3 MACDが機能した例と機能しなかった例をチャートで確認する
4-4 勝ち組投資家が絶対見逃さないのがダンバージェンシー
4-5 MACDは売り買いのポジションを作るときこそ活用したい
第5章 順張りでも逆張りでも使える
便利なストキャスティクスの正しい活用法
5-1 売られすぎや買われすぎがひと目で分かるストキャスティクス
5-2 %Kと%Dとではどちらが重要なのか知っていますか?
5-3 ストキャスティクスは順張りと逆張りとでは利用の仕方が異なる
5-4 ストキャスティクスでもダイバージェンシーは利食いの重要なサイン
第6章 ローソク足と一緒に表示される
ボリンジャーバンドのここに注目!
6-1 見た目はやや複雑だが使い方はごくカンタンなボリンジャーバンド
6-2 利食う場合は逆張りで ポジション作りは順張りで これが原則
6-3 ボリンジャーバンドがいちばん有効に使えるのはもみ合い相場からの脱出時
6-4 為替レートが±3σ超えになったら様子見に徹すべし
第7章 順張りか逆張りか、注文方法をどうするか

プロのトレード戦術のキモをマスターする
7-1 順張りと逆張り 2つの投資スタイルの違いを再確認しておこう
7-2 ポジションを作る時は 順張り+成行注文でいくべきだ
Column なぜ指値でポジションを作ってはいけないのか?
7-3 利益を確定するときは逆張りでもよい 注文は指値でOK
7-4 最良の利食いポイントを実際のチャート上で大公開!
7-5 ロスカットの売買は実にシンプル どんな場合でも成行で!
Column 評価損
7-6 勝ち組と負け組を決定づけるのは「意思決定までのプロセス」
7-7 個人投資家が勝ちやすいのはデイトレードではなくオーバーナイト取引だ
7-8 経済指標の発表時などマーケットが動くときに勝ち組投資家はどう動くか?
7-9 FXで多用される6つの注文方法はTPOに応じて使い分けよう
7-10 さまざまな注文方法を実際のチャート上で具体的に把握してみよう
第8章 豊富なケーススタディで理解する
これがチャートリーディングの実態だ!
8-1 MACDを活用して他の指標では分からないトレンドの変化を見つける
8-2 FXではなかなか見られない大きな窓が出現したときにはどんなトレードをすべきか?
8-3 トレンド形成中は現在値と移動平均線の関係にも注目する
8-4 トレンド終了のサインもローソク足と移動平均線の関係から分かる!
8-5 大陽線や大陰線などトレンドの転換時に現れるサインを見逃すな!
8-6 大陽線や大陰線がトレンド終了のサインとならない場合もある
8-7 ダイバージェンシーは実際のチャートではどのように確認するのか
8-8 ダイバージェンシーで確認すると上昇トレンドに見える相場も実は・・・
8-9 収益性が低いもみ合い相場は移動平均線の関係で見分ける

第9章 勝ち組プロが実践している
低リスクで実戦的なトレード手法
9-1 トレンドラインに頼って取引を開始するのは百害あって一利なし!
9-2 意外と知らない「押し目買い」「戻り売り」の正しい方法
9-3 レンジブレイクアウトは新規のポジションを作る絶好のチャンス
Column ローソク足の組み合わせやゴールデンクロス、デッドクロスはどこまで信用できるか
9-4 利食いの目標値を決めるための便利な4つの方法
第10章 収益性をグンと高めるには正しいマネジメントが大切!
10-1 ナンピンは相場に逆らったトレード手法である 絶対に行ってはならない!
Column トレードの世界ではドルコスト平均法は×
10-2 勝っているプロが実践する「買い乗せ」「売り下がり」をマスターしよう
10-3 ポジションの運営は「菱形」を意識すると効果的
Column プロは相場観に加えて自分の調子も考えて売買する取引量を調整する
10-4 欲張りなポジション運営であるトレイリングを行うにはかなりの経験が必要
10-5 例外的に有効なローソク足のフォーメーション「行って来い」を狙う方法

第11章 トレードの前・後で必ず行おう!勝ち組投資家のルーティンワークの中身
11-1 毎日チャートを見て相場観の確認・修正を行う「マーケットサマリー」が大切
11-2 毎日謙虚な気持ちで相場に向かうために「トレード日記」のススメ
11-3 FXで儲けているプロは実は3つの通貨ペアしか見ていない!
11-4 自分で行う裁量トレードにシステムトレードを組み合わせてリスクを分散する方法も
Column  稼ぎ頭のチーフディーラーはなぜシステムトレードの結果をあれほど気にしていたのか
11-5 勝っているプロは熱くなったら負けだと経験的に知っている
11-6 プロは動きで儲ける テクニカル指標を正しく使う そしてしっかり記録する
FXで勝つためのチェックリスト11項目

あとがきにかえて:明日の良いトレードのために私の新人ディーラー時代の失敗談を披露します

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(ライター:104m)